龍神様との恋愛事情!


「今後、私は沙織以外の女性を抱くつもりはないよ」

千早様が彼女達にそう宣言したのは、翌日のことだった。


 私は現在、千早様の部屋である三階の広間にいる。

この広間は、本当にだだっ広いだけの空間で、家具や日用品などは何も置かれていない。

吹きさらしだから壁もなく、一定の間隔で立っている柱は全て黄金。

床は板張りで、千早様が鎮座する中央の台座のみ畳になっている。


私は千早様と一緒にその畳の上に正座していた。

周りには目を吊り上げた女性の龍神様達が多数。


正直、怖い。

嫉妬で憤怒の形相をこっちに向けている龍神様達に、とって食われそう。

隣にいる千早様の存在が、私の生命をかろうじて繋げている感じだ。


「将来的に私は沙織を妻に迎えるつもりだから、君達と交わることはもうないだろう」


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