龍神様との恋愛事情!


 明け方に戻った時、もう屋形の周りに龍神様達はいなかった。

玄関に上がってホッとしたのも束の間。


私達は待ち構えていた若月様に捕獲され、ガミガミ怒られた。

ただ今、居間にて千早様と一緒に正座中。


「兄上!何なんですか昨夜の雌どもは!しかも二階のベランダは半壊しているし、朱美はうるさいしで大迷惑してるんですが!」


「あはは…すまないね、若月。ベランダは直ったかい?」


「はい。もうこの僕が修理しときましたから問題ありません」


そう。驚いたことに、すでにベランダは若月様が龍神様の有り難い力を使って直した後だった。

つくづく、すごいなぁと感心してしまう。


「沙織ちゃん!良かった~!無事だったんだね!」


朱美ちゃんがバタバタと居間に駆け込んできた。


「あら、お帰りなさい。沙織ちゃん」


おばあちゃんも朱美ちゃんの後から登場。

お帰りってことは、おばあちゃんも私が留守にしてたこと知ってるんだよね?

心配かけちゃったかな。


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