もしもあの時あの場所で・・・
はじまり
「あやー 早くしないと遅刻するわよー」

「分かってるってー」

 私の名前は須藤彩。今日は入学式。
 …なのに朝寝坊...最悪。

「お母さんがあせらせるから上手く巻けないじゃん。」

 彩は今髪を巻いている。
 だけどあせっているせいかなかなか上手く巻けない。

 彩はもう一度丁寧に巻きなおした。

「やっと上手く巻けた」

 そして簡単に化粧をし、
 鏡の前で身なりを整える。

「完璧★」

 彩は身なりを確認すると急いで玄関へ向かった。

「いってきま~す!!」

 彩は、走って家の近くにあるバス停へ向かった。

「ごめ~ん。待った??」

 親友の美香は座っていたベンチを飛ばすようにして立ち上がった。

「初日から遅刻?! もう彩ったら~。」

「ごめんごめん」 

 美香とは中学のときから仲が良い。いつでも一緒だった。
 美香は背が高く、スタイルがいい。
 それにスポーツだって、勉強だってできる。
 おまけに、すごく美人で昔っからモテる。
 彩にとって美香は大好きな親友で、憧れだった。

「彩~ 同じクラスになれたらいいね!!」

「うん★」

 ―――高等学校

「あ!?  うち2組やあ★ 美香はあ?」

「えぇぇと...1組!!!  ・・・離れちゃったね」

「ん~・・・ いつでも会えるんだしいいじゃん」

 隣のクラスといっても、彩のクラス『2組』は、
 グラウンド側のA棟。 美香のクラス『1組』は、
 A棟とは正反対の場所にある、体育館側のC棟だ。
 
「…そだね★  じゃああとでね!!」

 美香は1組のある、C棟にむかって歩き出した。
 彩は美香が見えなくなるまで美香の背中を眺め、
 美香が見えなくなると、彩もA棟へと歩き出した。
 

 この時、彩は運命の出会いをするということなど
 知る由もなかった。


 

 


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