揺れる恋 めぐる愛
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色々とあった研修期間の半年がやっと終わった。そしてとうとう10月。

私は希望していた課に内示通り配属された。

新しい仕事は思った通り面白かった。

それからは毎日毎日、これから続けていくであろう仕事を

一つ一つ丁寧に覚えていった。


そうやってしばらくはただひたむきに働く。

その前の週末はどこにも行かず家で過ごしたにもかかわらず、

月曜日から何となく体がだるかった。

生理が始まったからなのかと思っていたが……

覚えることが多すぎて、神経を張りつめていたからなのか、

疲れもたまってきているのだろうか?

そのままなんとか週末まで頑張ったが、昼を過ぎてだるさが一気に募る。


それでもなんとか今週の仕事も終わった……

ここまで来ると辛さはピークだったが、最後の力を振り絞る。

とにかく家に……

気力で何とかたどり着いた。


そして、玄関に乱暴に靴を放り投げ、服を脱ぎ棄てて、

下着だけになりベッドに倒れ込む。

どう考えても……

おかしい。


誰かに助けを求めようと思った時、美咲しか思いつかなかった。

ポケットに入っていた携帯を何とか持ち、横向きになって

ダメもとで美咲にメールするが……

返事はない。


ああ、どうしよう。誰か助けて……


気力もそこまでで……

そのまま意識が途切れた。
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