揺れる恋 めぐる愛
着信音で目が覚めた。部屋に寝ていたはずなのに……

またベッドにいた。

考えられるのは、主任しかいない……

カーテンの隙間から光がさしている。

夜が明けたようだった。


携帯は美咲からで、

[大丈夫?ごめんね。]

のメールだった。

[うん。なんとかなった。]

昨日よりはずいぶん気分がよくなっていたので、そう返信した。

[本当にごめんね。]

もう一度返信。

たまたま、タイミングが合わず運が悪かっただけで、

1人ではないと思うと、少し温かい気持ちになった。


のろのろと起きだして部屋を出ると、テーブルの上に体温計があり、

その横にメモがあった。

[ずいぶん楽になったみたいだから、仕事もあるので帰る。

また体調が悪くなったらメールしろ。7:00 佐々木]


この体温計で私の熱を測ったのだろうか?

体温計の電源を入れると、37.5と表示した。

昨夜は38度は軽く超えていたはず。

突然メール一つでやってきて……

いつの間にか帰って行った。


この頃わからないことが多い。

自分の気持ちも……

それ以外の私を取り巻く人たちの気持ちも……

仕事に集中したかった。

そして、蓮先輩との事だけを、ただそれだけを考えていたかった。
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