love letter~章吾~


だってそうだろ? 尾関。


おまえ、言ったじゃん。

あの日、水族館で……。


『もう笠原くんなんか好きじゃない。

あたしが好きなのは聡くんだけ』ってさ。




「ちょうどいいや、章吾」



真っ青になっている尾関の隣で、聡は余裕たっぷりに笑いながら口を開いた。



「ネタバレといこうか」

「は? ネタバレ?」



聡が「そう、ネタバレ」と言いながら、俺の肩を組んでくる。


< 149 / 209 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop