雪の足跡《Berry's cafe版》

 昨夜、おやすみなさい、と言うために襖の前に立ったんじゃない、八木橋の体が欲しくて誘ったんじゃない。ただ、ひとりぼっちで宙に浮いてる感じで怖かった。八木橋にそばにいて欲しかった。それに今気付いて、そしてそれは今も続いてる。

 嬉しそうにおめかしして出掛けた母、美味しそうに食べる八木橋。優しく笑う父の遺影。自分だけが取り残されて、惨めな気分だった。









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