理系彼女と文系彼氏(旧)
「いやいや、月見里ってカッコいいんだからさ。いい加減あんたも了承してあげれば?」

「菜穂。嫌な理由を知っているくせに言わないで」

「あー、はいはい。ごめんって」

昼休み。

天気のよい日には菜穂と一緒に中庭に出て、お弁当を食べることにしている。

でも、いっつも月見里君の話題ばっかり。

相談しているのは私だけど。

確かに、彼はカッコいい。

そこは誰もが認めよう。

177㎝の長身。

インドア派の癖に無駄な肉のついていない身体。

淡い金髪でふわっふわの髪。

薄茶色の瞳は吸い込まれそうに美しい。

こんな完璧な人物をカッコ悪いって言えるほど私は美人じゃない。
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