はちみつれもん
一瞬で目を奪われてしまった俺は
ふと我にかえった
「…あっ、気にしないで大丈夫だよ!
怪我はない?」
「はい…大丈夫です」
「さっきなにしてたの?」
「空を写真に撮ろうと思って
上向いたんですけど、できるだけ、
空に近づきたくてベンチの上に立ってたんです」
だから上を見てたのか!
…これって納得していいのか?
「あっ…もうそろそろ遅刻しちゃうんで失礼します!」
「あっ待って!
名前聞いてもいい?」
「れもん…
鈴峰れもんです」