先生、約束です。



すると先生は、私と向き合い、



そっとキスをして、



また、私を抱きしめながらこう言った。



「でも、俺達、付き合えねぇ。」



あ、そうだった。



生徒と先生は付き合ったら、いけないんだよね。




そう思うと、涙が急に溢れてきた。




しかし、そんな私に先生はひとつの約束をしてくれた。




「俺さ、先生の卵だから、この学校に勤務するのは今年一年のみだったんだ。


だから、来年は明奈と一緒にいられない。


でも、俺は明奈が卒業したら迎えに行く。約束する。」


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