* 竜の眠る国 *




「開けて…!」



 分厚い扉はやはり頑丈で、私がどれだけ押してもびくともしない。

 ドンドン、と勢い良く叩いて呼び掛けても、外に居るであろう人には届かなかった。




“……ソナタが出たところで何もならない”



 私の様子を見ていた竜さんが、諦めろ、とばかりに呟く。



 ……そんなの、分かってる。


 きっと、あの人達は私を捕らえようと来た。


 あの兵士はそれを止めようとしてくれてるのに……

 分かってるのに……私はここでただ待つだけでいいの…?




「―――…お願いだから……

 開いてよ…っ!」



 自分の意志でここに来た。

 だから―――


 私の“意志”でここを出る!



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