夜蝶 Ⅱ



そんな時さっきまで一言も話さなかった理事長がフッと笑った。




そして懐かしそうに
遠くを見つめた。




理事長は黒さんに仕事をすべて押しつけて…嫌、任せてここに来た。




きっとこの中で誰よりも愛美を大切に思っているのは…必要だと思っているのは…





他ではない理事長なんだ。




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