バース(アイシテルside伸也)

「一人でいれるか?」



俺は立ち上がり、亜美の顔を覗き込む。



「うん。どこ行くの?」



「便所」



「一人で行ける?」



「当ったり前だろ」



決して機嫌が良いわけではないが、俺の用意したプランを見て、この顔がどう変わるのか楽しみで仕方ない。



「いってらっしゃい」



亜美の見送りの声を背中に感じながら、俺は遼に合図をした。



すると、照明が落とされ、暗やみに包まれる店内。
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