バース(アイシテルside伸也)

ズカズカとフロントまで歩いていくと慣れた手つきでルームキーを受け取る。


「行きましょう。話は部屋で」



「あぁ」



ここにいる奴らの視線が気になる。



レイカと不釣り合いな俺の身なりに白い目を向けているのか……



このホテルに不釣り合いな俺に白い目を向けているのか……



どちらにしたって気分が悪い。



俺はいつだって上から見下ろされて生きてきた。



いつかこの世の中を見下ろしてやりたい。


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