@恋。
「光くんっ、おはよっ!…ほらっ」

今日子ちゃんが私の脇腹を肘で小突く。


光くんが私に視線を向けるのがわかった。

お願いだからそんな真っ直ぐ見つめないで。

ますますドキドキしてしまう。

光くんの顔を全く見れない。


でももうここまで来たら、逃げられない…よね。

私は意を決して口を開いた。


「お、おはよう…ございます」

あ…緊張のあまり敬語になってしまった。

声は震えてるし…最悪。


「おはよう。瀬戸さん、高山さん」

いつもの爽やかな笑顔でそう言うと、光くんは教室へ入って言った。



「紗枝っ!やったね!挨拶できたじゃん!」

今日子ちゃんの言葉にこくこく頷く。

まだ…心臓がドキドキしてる。



それに…
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