アイサツはビンタ!
第二章
とにかく春先の授業は辛い。

何が辛いって眠いのだ。

うららかな陽気に誘われて、昼飯食った後に古文の授業なんてされた日には、何かの拷問じゃないかと錯覚を覚える事すらある。

せめて午後からはこの手の催眠音波を発生させない授業をお願いしたいところだ。

…まぁ何の授業をされたって、寝るものは寝るのだが。

宗方はさっきから机に突っ伏して爆睡している。

ちょうど俺の体で隠れて、教壇からは死角となるのだ。

熟睡ぶりが羨ましすぎる。

まぁ、あと5分もすれば午後の授業は全て終了だ。

定刻通りに授業が終わり、ロスタイム延長戦なんて事にならないことを切に祈る。






授業が終わるとほぼ同時に、宗方はむっくりと起き上がってきた。


「卓也君、授業終わったー?」

「ああ、今しがた先生出て行ったところだ」

もうすぐ午後のホームルームしに、宇多ティーが教室に入ってくるだろう。

このホームルームが長い。

宇多ティーが毎日、ちょっといい話的な事を喋り始めるのだが、これがよそのどのクラスよりも長いのだ。

25にしてあの説教臭さ。

年配になると相当嫌われ者の教師になりそうだ。


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