アイサツはビンタ！

優越感に浸る宗方に。

「…」

「…」

俺とお嬢は、顔を見合わせて微笑み合う。

「あ…あら…？…なに？その意味深な目配せは…」

予想外の俺達の反応に、宗方が動揺する。

「さぁ？どうだろうな？」

俺は笑う。

その隣で、澄ました顔してアイスティーをストローで飲むお嬢。

あまりの余裕に満ちた態度に、宗方と羽山は意表を突かれている。

…してやったり、だ。

そうそう、諸葛亮孔明こと宗方。

俺は君のそういう顔が見たかったのだよ。

逆に優越感に満ちた視線を宗方に送ってやると、さしもの小娘も、「うぐぐ」と悔しげな声を上げた。

…これで終わりだと思うなよ？

今度はお嬢と、どんな事してお前らを驚かせてやろうか。

今から楽しみだ。









俺とお嬢は、テーブルの下で手を握り合いながら、次の作戦を考える事にした。