大丈夫は禁止
声のする方に目をやると、竜樹がいた。

和「ちょっとな(笑)でも、肝心の話は全くな」

竜「もー。発作起こして疲れてんだから、泣かさないでよ(笑)」

竜樹は優しく琴音の背中をさすってる。

竜「で、琴音ちゃんはお話しできるかな?」

琴音は黙ったまま、ヒックヒックしながら下を向いてる。

竜「お話しできないなら、絢音が待ってるし、俺ら帰るから明日聞かせて」

そう言って、竜樹が立ち上がり、ドアに手をかけた時に声がした。

琴「グスッ…する。こ…こ…いてグスッ…」

和「竜樹?話しできるって。じゃ、後頼んで良いか?絢音も1人だし、明日来るときに荷物持って来るわ。琴音、竜樹とちゃんとお話しできるな?今日は帰れないけど、竜樹が居てくれるから、安心して寝て良いからな」

琴音の頭を優しく撫でて、俺は病室を出た。



< 39 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop