旅人の詩





「らっしゃいっ。何にするんだい?」





「肉の焼きもの一つに、あとは煮物と酒を頼むよ」





「はいよっ」





屋台の大将は煮物をヒョイヒョイといくつか器に入れ、さっとサラリスの前に置き、水のように透明な酒を小さなカップに注ぎ入れた。





「っくぅぅぁー……うまい。久々の酒はよりうまいわ」





「はいお待ち、自慢の焼きものさ」





大将から出された料理も、口にした途端懐かしさで涙が出そうになるようだ。




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