君が嘘をついた理由。


なるほど、と納得する理香。


時間合わせだろうとは分かっていたけれど、


あまりにもはっきり言いすぎじゃないだろうか。


声は小さく抑えてあるけれど、

近くの美術館の人に聞かれてしまわないかこっちの方が心配になる。


「あ、佐田先生!」

「あ、気付かれた」


隣のクラスの元気のいい子たちのグループが、佐田先生に気付いて近づいてくる。


…佐田先生の声が本当に嫌そうに聞こえたのは気のせいだと思おう。

だらだらと流れに沿って歩いてきたのが嘘のように瞬時に寄ってきて


すでに囲まれた佐田先生は

面倒臭そうにしながらも話ている。





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