極上の他人
千早に聞こえても構わないと、半ば投げやりな気持ちで呟いていると。
手元のスマートフォンが光り、メールが届いたことを知らせた。
もしや、と思って画面を開くと、期待通り史郁からのメールだった。
『会いたい』
と泣きつくメールを期待しつつ読んでいくと。
『もうお仕事は終わった?お疲れ様。私はこの一週間前倒しで仕事に励んだせいかくたくたです。明日の夕方、展示場で営業と打ち合わせです。で、突然なんだけど、その展示場に来て欲しいの、絶対!地図は添付しておくから必ず来て!大きな池があるからすぐにわかると思う。来なきゃ絶対後悔するからね』