秘密の言葉

私の親友

__私の親友は、空恵美。
この町のお寺の娘で、美人さん。
昔に実の妹を亡くしてから、お寺に修行している。
私の自慢の親友。
そんな恵美に、私は隠し事をしている。
対したことのない話といえば、そうなのかもしれないけど…。
やっぱり、言ってない事に変わりない。
言わなきゃとは思ってる。
でも、最近クラスの子と遊ぶ事が増えて、言うチャンスを逃している。
言わない選択肢は無い。
どんな些細なことも、隠し事はヤダ。

「水樹、今日も遊ぶ?」

1度、2人で話さなきゃ。
ここでいつも通りにしてたら、ずっとこのままな気がする。

「今日さ、少し2人で話さない?」

「うん?いいよ」

恵美は察してくれたみたい。
私が誘いを断って、ゆっくり話そうなんて言えば、何かあるとは思うよね。
恵美と話し終わると、私はふと隣へ視線が移った。
右隣の静かな空席。
水木君に、はやく会いたい。
どうして不登校なのか、分からないけど…。

「じゃあ水樹、帰ろっか」

授業が終わり、恵美との下校。
どうなるかわからなくて、少しドキドキしてる。
もちろん、不安な方で…。
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