蜂蜜
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その日から、僕には《チャ太郎》という名前が出来た。

僕には見えないけど、背中に茶色い模様があるらしくて、チャ太郎なんだって。

あの女の子の名前は《奈々》というらしくて、当たり前だけど、僕は奈々ちゃんが大好きになった。

そして、奈々ちゃんも僕を大好きだって言ってくれる。

温かくて、優しくて。

あの日の冷たさは、もう感じない。


「チャ太郎ー!お散歩行こうねー!」


ずっとずっと、この幸せが続けばいいのになって思うくらい。

僕は幸せだ。

・・・だから。

奈々ちゃんも、僕みたいに幸せになって欲しいって僕は思う。

奈々ちゃんが幸せになら、僕だって幸せだから。




《完》
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