love
王子様はすぐ近くに。


「一花(いちか)~!」




まだまだ寝起きの私に声をかけるのは隣に住んでいる同級生の斗真(とうま)。



「おはよ!眠たそうだな。早く歩かねーと遅刻するぞ。」

「やだ。あんたと歩きたくない。」

「あんたって言うな。俺には斗真っていう名前があるんだよっ!」


ビシッ!
そういってでこピンしてきた。



「いった~・・・。ホントありえないし。」



毎日、斗真のハイテンションから始まる一日。
正直しんどい。




「うわ~。兄貴、また一花さんいじめたの?」




え、
後ろから聞こえる聞きなれた声。


これはっ!?!?!?!?




「悠馬くん!」




振り向くと今日も目がくりっくりでかわいらしい悠馬がいるではありませんか!



さっきまで、でこピンされて下がっていたテンションが一気にメーター振り切りました。
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