澪ちゃん恋をする
ドスン
荷物が落ちた音が聞こえた。
でも……
あれ?痛くない。
そう思ってゆっくり目をあけるとあたしはまだ階段の上に居た。
そして左手を掴んでいた人物を見て驚いた。
「…佐伯…澪…」
「…」
ビックリした。
あの佐伯澪が、無表情であたしの左手を掴んでいた。
「だ、大丈夫か!?」
ぶつかった生徒が急いでかけ寄って来た。
「あ、うん。大丈夫」
「ごめんな」
あたしがそう言うとその生徒は謝って行ってしまった。
階段にはあたしと佐伯澪だけが残された。