この恋が永遠になりますように

過去 杏side



これはあたしが中学2年だった時の話。


あの頃のあたしは先代から次の総長だと発表された。


本格的に華蝶が新たな世代で動き出す第一歩だった。


あたしの胸の中には不安が募っていたのを覚えてる。


「あたしなんがが総長やってもいいのかな?」


そんなことを連発するあたし。


それを諭すのは決まって知雅兄だった。


知雅兄とは、あたしがよくお世話になってる人で初恋の相手である新橋 知雅ーsinbasi chikaー


知雅兄とは華蝶に入って出会ったんだ。


「杏、お前は誰よりも強くて誰よりも優しい。お前ならきっといい総長になれるから。」


そう言っていつも言ってくれてた。


そう…


あの日までは…


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