尻尾を振るオォカミと引きこもりタヌキ


「ところで、どぉーだった?」









「ダメだゎ。
ウチらみたいな、ちゃんとしていない家庭は無理だょ。。。」





タヌキは今日、仕事の帰りに子供達とオォカミと住む為の共営住宅を見て来た。






そこで、改めて普通の生活をしていない自分が悲しくなっていた。


(………
共営住宅は、ちゃんと結婚もしていて、普通の幸せな生活を送ってる人達しか住めない所だよ。)



タヌキは、オォカミにそう言いたかった。。。





籍を入れずに子供が次から次へと産まれ、籍を入れたと思ったら、オォカミの裏切りに腹を立て離婚をした。






タヌキの実家に住んでいたオォカミは今は宿無し。






タヌキも1人で5人の子供を育てて行こうと部屋を探していた所に、オォカミも「一からやり直す!」と…





タヌキからして見れば、『アンタが住む家を探して私達を迎えに来て!なんでウチが!?平凡な普通の生活がしたい!』





共営住宅を見学して、周りの幸せな家庭を感じ、自分達の生活の悲しい低さにタヌキの妬け食いが始まった。








「わかった。
また、違う所を探そう。
もぅ家に帰んな。子供達待ってるよ。
今日はこれから 地方に行くんだ。
また後で電話するから。
大丈夫?」





「………うん。」

















 
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