高梨さんの日常




「お姉さん!ありがとうございます!ちょっとわたし行ってきます!」

「うん、行ってらっしゃい。」

バタバタと道具を片付けて、まだ暖かいものをそのままもって、荷物をもって、



走った。

少しでいいなら。

少し変わればいいなら。



…私にも出来る。



昨日と同じく暗い道。

見上げると、オリオン座が見えた。

明るくても、まだ光る星がある。

シリウスは光々と輝いている。

なんで気付かなかったんだ。

まだ、光はあったじゃないか。


< 36 / 49 >

この作品をシェア

pagetop