続・危険なキス
 
「なん、ですか……」


捕まれた腕を振りほどくことなく、川崎さんへ振り返る。

ここはお店の従業員専用廊下。
だから変なことはされないと分かっているので、とくに大きな抵抗はしない。


川崎さんも、掴んでしまった腕にはっとして、すぐに離してくれた。



「………そのうち紫乃ちゃんも……
 泣かされることになるかもしれない」

「……」



言いたいことは分かってた。

川崎さんの……お姉さんは、きっと過去の先生に遊ばれた人。

ボロボロに傷つけられた、という点が気になるけど、なんとなく想像がつくから。


だけど……



「なりません」



今の先生が、あたしを傷つけるなんて思わないから。
 
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