続・危険なキス
番外編 紫乃の一日
あたしの朝は、
自然とやってくる。
目覚ましは一応はかけているけど、なんとなく体に沁みついている生活リズムで
6時半という時間に目が覚めるのだ。
だけどあたしの視界は、苦しいほど抱きしめられた腕の中で……
今日も難しそう……。
なんて思いながら、
相手を起こさないようにその腕から抜け出そうとする。
だけど……
「……どこ行くんだよ…」
頭上から聞こえる。不機嫌そうな声。
……今日もダメだった……
毎日もう少しで抜け出せる!
というところで腕を掴まれ、再び引きずり戻される。
しかもそれだけじゃなく
必ずと言っていいほど、寝ぼけた相手はあたしにちょっかいを出してきて……
「…っ」
不覚にも、その刺激に反応してしまうのだ。