続・危険なキス
あたしと出逢う前まで、10年近く美香さんのことを引きずっていた先生。
もしもあたしよりも先に、再会をしていたら、
美香さんと先生がうまくよりを戻していたかもしれない。
(また会うことができたら……
きっとそれは運命ですよ)
ごめんなさい。美香さん。
あの時はそう言ってしまったけど、
やっぱり先生の運命の相手はあたしでありたい。
「………かな、と……」
星空の下、
先生の車のテールランプが見えなくなって
あたしは小さく先生の名前を呼んだ。
(奏人…くん……)
あの時、美香さんが呼んだ名前が羨ましくて………。