きみはいじわる
「そんなの無理だよ」

「どうしてだよ」

「だってあたし」

「なんでだよ!」

「あたしは、ずっと前から秀ちゃんしか好きじゃないんだもん。

 これ以上、好きになるなんてできないもん

 それに、優しくされたらどうしていいかわからないよ。」

秀ちゃんはびっくりした顔して、

それからあははっと笑った。

「バカみたいだなあ俺たち。

 そっか、

 ずっと両想いだったわけだ。」

『両思い』

嘘みたいあたしたちが?

「そっか、そっか、

 ふ~ん。

 彩華は、別に今までの俺でいいわけだ。

 優しいのは困るんだよね?」

え?


「いや、でも秀ちゃん。優しいのは嬉しいんだよ?」

「いやいや、嫌われたくないからなあ。

 俺にこんなことまでさせたお仕置きは考えないとな。」

え?

「秀ちゃん?あたしたち両想いなんだよね」

「そうだな、これからもっと楽しくなるな。」

秀ちゃんの顔がニヤリと笑った。

秀ちゃんにまた悪魔が降臨したみたい。

いやあ~神様助けてください。



両思いにはなったけど、あたしの前途はまだまだ多難です。




END.











< 26 / 26 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:18

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

花丸さんちのしあわせレシピ

総文字数/6,256

実用・エッセイ(グルメ・レシピ)15ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
花丸乙姫(はなまるおとひめ) 何も不自由なく育って気がついたら38さい。 両親から課せられた結婚の2文字。 今まで気がつかなかった日常の小さな事に、 気がついたり、驚いたり、泣いたり、おこったり そんな日々の心のあしあと。
ショコラノアール~運命の恋~

総文字数/151,964

恋愛(ラブコメ)338ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
恋なんてもうできないと思ってた。 パティシエ見習い 河原 詩信(しのぶ) もてない歴=年齢 宮 直樹(なおき) 二人をつないだ恋のキューピットは、 黒い生物。
お見合いの達人

総文字数/99,374

恋愛(逆ハー)198ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
学生の時以来、 恋愛に縁のない人生。 降るような見合い話を振りきってきたのに 気がつけば40目前。 重い腰を上げてレッツトライおみあい!

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop