好きなんて、言えるかよ。


高村は私の指ごとパクリと食べた。


すると、その反応にニヤリと笑う高村は


私をグイッと引き寄せて耳元で囁く。


「何、変な声だしてんの?」


「…………っ。」


自分が変なことしたクセに、

私が変な反応したみたいにするのは本当にムカつく。


ドキ、ドキ、ドキ。


助けてもらった日から、

変にドキドキしてしまう自分にもイラついて


「もう、戻る……!」

私はそう言って教室を飛び出した。


高村が悪いんだ。

からかって、ワザとドキドキさせるような事をするから。

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