不器用男子の、恋。




また今月も18日が訪れてしまった。


今日で、2ヶ月。


……七星にコクられてから。


今日で、1ヶ月。


……七星と別れてから。


18という数字を見ると、苦しさだけが俺を襲う。


……毎月18日が来るたびに、こんな思いしないといけねぇのかよ。


制服のポケットにいつも入れているストラップを取り出す。


七星に渡そうとしていたものだ。


ゆらゆらと目の前で揺らし、ハァと今日何度目かわからない溜め息をついた。


明日は休みだし、さっさと帰って寝よ。


「やめてください!」


「!?」


ストラップをポケットに仕舞い、ぼんやりと歩いていた俺の耳に入ってきたのは……七星の声。


声の方を見ると、そこには七星が男に腕を掴まれている姿があった。


え、何してんだよ?

 
< 18 / 26 >

この作品をシェア

pagetop