ただ、あなたといたいだけ…

一目惚れ

「私が好きになったのには、理由があるのよ…」


由梨はなぜか、切なそうに言った。


*由梨side*
始まりは、中学3のお正月の時。



「お母さん、」



私は、キッチンで年越しそばを作っているお母さんを呼んだ。


「どうしたの⁇」

「私さ、受験があるじゃん、
だから、神社に行って、受かりますようにって、どうしてもお願いがしたいんだけど、行ってきていい⁇」



「え⁉︎今から⁉︎でも、もう八時半だし、暗いから、危ないわよ⁇」



「え〜?大丈夫だって!すぐ帰ってくるし、なんかあったら電話するからさ」


「そうね、分かったわ。寒いからマフラーつけて行きなさいよ」



「分かってるって!」


< 39 / 62 >

この作品をシェア

pagetop