願恋叶


『え、ほんとに…?』

『ほんとだよ。』

『そっか…。なんか、お疲れ。』

『ほんと、お疲れって感じだよな!』


たむちんが別れた。
私にとってはとても嬉しいことなのに
素直に喜べない。

やっぱり心のどこかで
千鶴とでもいいからたむちんが
幸せになってくれることを望んでいたのかもしれない。


たむちんは頑張ったと思う。
ずっとずっと千鶴を待ち続けた。

だから"お疲れ"なんて言葉が出てきたのかもしれない。
お疲れっていう言葉が正しかったかは
わからないけど、私が率直に思ったことだった。

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