へたれ王子
「!」
まさか…。
その声に、嫌な予感が脳裏を過る。
心臓がバクバクと嫌な音を立てるなか、その二人を遠目から見ていると、菊池君が茉友ちゃんに駆け寄った。
近づくな
近づくな
近づくな!
でも、そう思っても無理で、二人は靴を履きかえると仲良く校舎の奥へと進んで行く。
もしかして、二人は本当に…。
そう思うと俺はいてもたってもいられなくなって、俺を囲んでいる女子達に適当に理由をつけると、すぐさま校舎の中に入って行った。
不思議だな。
もう恋なんて嫌で、菊池君には「奪っていいよ」とか「好きにしたらいい」とか言ってたくせに。
いざ奪われると、なんかすっっっごく嫌だしムカつく!!