【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
好きなんです【心瑠サイド】
『……っはい、青山くんが楽しいなら……いいと思います』
そう言ったのは、私なりの優しさのつもりだった。
青山くんが楽しめることを私のワガママで阻止したくない。
束縛なんて……したくない。
青山くんの幸せが1番なんだもん。
なのに……
「………もういい。1人で帰れ」
なんで……上手くいかないんだろう?
「青山くん……うぅ……っ」
去っていく青山くんの後ろ姿を見つめていると、涙があふれてきた。
絶対……嫌われちゃった……。
でも……なんで青山くんが怒っちゃったのかよくわからないよ……っ
「……心瑠?」
「そ……ら………」
下校途中の蒼空が私を見て目を丸くしている。