愛し*愛しの旦那サマ。

そんな事を思っていると、


「俺さ、神だから予知能力があるんだよね~」


また突拍子も無い事を塚本が言い出す。


「何なんだ、さっきから」

「俺、臣と幸代ちゃんがくっつく予感がしてたんだよね~」

「……」


得意げに俺を見て言う塚本に、


「だったら、姉貴の結婚相手でも予知してみせろ」


俺もつい、そんな言葉が出てしまう。


「いやぁ~、それはまた管轄外なんだけど~…」


それが効いたのか、珍しく動揺した素振りを見せる。そんな塚本に、少し言い過ぎたか、とも思う―…が、


「ちなみに今日は度々、幸代ちゃんのコト考えてたでしょ~」


これは的中率1000%だね、


そう、また自信たっぷりに言われ、


「……姉貴に電話してやろうか?」

「うわー、それはヤメテ」


つい、また仕返してしまう自分。


けれども、コイツにはちゃんと感謝はしている。



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