オフィスの甘い獣(ｹﾀﾞﾓﾉ）

「渉来たか…」



「…臣…」



渉が俺の元に近づいて来た。

ヤツの目つきは鋭く、怒りのオーラを纏っていた。



「…臣か？和に佑月を紹介したのは！？」


「紹介したと言うか…」



「お前らは俺の義妹・佑月の相手に相応しくない…」



「いきなり何だよ！？」



「…大学では『合コンの鬼』と呼ばれていたよな…臣…お前の女癖の悪さは俺が良く知っている…臣と良く似て…和も女癖悪いだろ？顔もそっくりだけど…女癖もそっくりなんだよ！そんな男に…佑月をやれるか！！」




「お前のシスコン振りは結婚した今も…変わってないな…」