オフィスの甘い獣(ケダモノ)
「…明後日までに…コンタクト着用。後はもう少し…スカート丈の短いスーツにしてくれ」



「はい?」



私は冗談かと思って向きに臣さんに訊き返した。



「きこえなかった?」



「聞こえてましたけど…ここはオフィスで…キャバクラではありません。自分の好みを私に押し付けないで下さい!」




「…お前は俺の秘書だろ?お前は俺が快適に仕事が出来る環境を作る義務がある…判るか?」



彼の言葉には説得感あるけど。


下心も見えていた。




「…ともかく…私は貴方の命令には従えません…どうしてもそのような秘書を置きたければ…他の秘書を探して下さい」





「判った…では…今から…ハネムーン中のヤツにメールを送る」



彼は上着の裏ポケットからスマホを取り出した。


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