オフィスの甘い獣(ケダモノ)
街の全てが年に一度のクリスマスで祝う。



クリスマスを過ぎれば新しい年を迎え、正月ーーー・・・



今年のクリスマスも正月も今までとは違う。



「!?」



和さんが先に白い息を吐いて、コートの襟を立てて寒さを凌ぎながら私を待っていた。




「和さん…遅れてゴメンなさい…」



「何言ってるの…待ち合わせ時間までまだ5分あるよ…」



「そうなの?」



「ああ~」




初めて恋人と過ごすクリスマス。


凍てつく冬の寒さの中でも心はポカポカと温かった。

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