オフィスの甘い獣(ケダモノ)
今更…後悔しても後の祭りで…

和となった俺に待っていたのは…一人ではこなせない沢山の案件だった。



俺は小さな広告代理店に8年…勤め、和の会社に就職。

俺は主に広報宣伝コンサルを受け持っていた。

会社設立当初は販促営業促進のコンサルティング会社だった『ライジング』




色んな業種の従業員たちの増加と共に総合コンサルティング会社に成長した。



会社は東京にしかないが、『ライジング』は評判も良く関西からの企業も多数…来社する。



「…んっ?社長は?」



「社長は体調を崩し…現在…入院中です…あたしは副社長の岩田都(イワタミヤコ)と言います」
ふんわりとカールした栗色の髪に気の強そうな瞳。

女性のスーツに珍しいバーズアイ地の紺のスーツ。
年齢は20代前半。
スーツを着ているが、ぎこちない着方をしていた。就活中の学生のような印象を受けた。


「俺は社長の伊澤和だ…」


互いに名刺交換を交わして…応接のソファーに座った。



京都の老舗呉服店『みやこ呉服店』の社長は販促広報について当社を訪問。



俺も和と同席して話を訊いた。








< 86 / 318 >

この作品をシェア

pagetop