御劔 光の風3
椅子を引いてゆっくりと立ち上がり窓辺に向かった。
今日は天気がいい。
「ナータックの復帰は望めません。新たに側近を配置すべきかと。」
「側近を、か。」
「既に候補を見付け教育をしております。」
すぐに返事をしなかったが、カルサとしてはハワードの言うことに反対をするつもりはない。
実際に側近を付けない方が負担も不安も多かった。
しかし思い出されるのはナータックの姿、先日カルサは彼を見舞って言葉を失ったのだ。
なんという痛々しい姿だろうか。
あれだけ献身的に側を務めてくれたナータックが御劔の戦いに巻き込まれてしまった。
いや、巻き込んでしまったのだ。
カルサは自分を責めずにはいられなかった。
あれから月日は経ったというのにナータックの意識はまだ戻らない。
「いつ頃から就ける予定だ?」
「まだ未熟なところもありますが…ご要望とあらばすぐにでも。」
「そうか。」
背を向けたままハワードの言葉に頷くとカルサは伏せていた目を上げて前を見据えた。
今日は天気がいい。
「ナータックの復帰は望めません。新たに側近を配置すべきかと。」
「側近を、か。」
「既に候補を見付け教育をしております。」
すぐに返事をしなかったが、カルサとしてはハワードの言うことに反対をするつもりはない。
実際に側近を付けない方が負担も不安も多かった。
しかし思い出されるのはナータックの姿、先日カルサは彼を見舞って言葉を失ったのだ。
なんという痛々しい姿だろうか。
あれだけ献身的に側を務めてくれたナータックが御劔の戦いに巻き込まれてしまった。
いや、巻き込んでしまったのだ。
カルサは自分を責めずにはいられなかった。
あれから月日は経ったというのにナータックの意識はまだ戻らない。
「いつ頃から就ける予定だ?」
「まだ未熟なところもありますが…ご要望とあらばすぐにでも。」
「そうか。」
背を向けたままハワードの言葉に頷くとカルサは伏せていた目を上げて前を見据えた。