凪とスウェル
彼氏と言われて、身体がきゅっと硬くなってしまう。


「いいよ、あたし。彼氏はいらない」


そう言って首を横に振った。


「まぁ、いきなり付き合わなくてもいいから、友達から始めてみるとか。

女子大だしね。

じっとしてたら、出会いなんてないよー」


出会い、ねぇ…。


確かにあたしはこの三年間、


ただ真面目に生きて来たような気がする。


恋をしようとも、したいとも思わなかった。


案外気がラクだったし、別にこのままでもいいと思ってた。


だけど…。


そろそろ何か出会いがあったって、いいのかもしれないよね…。


いきなり恋は無理でも。


誰かと話してみるくらい…。
< 325 / 733 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop