凪とスウェル
「え…?」


千春ちゃんは年下じゃない…?


どういうこと…?


『私、中学の頃と高一の時、陸上やってたでしょ?

その時に彼女を何度も見てたのよ』


「あぁ、大会で見たことがあったんだね。

でも、名前を覚えてるなんて、相当印象に残ってたんだね」


千春ちゃんは可愛いから、目立っていたのかな?


『印象に残るも何も…。

あの子、100メートルハードルでインターハイに出るような選手だったんだよ!』


「えぇっ?う、うそーっ!」


あまりにビックリして、少し咳き込んでしまった。


あの千春ちゃんが?


た、確かに前から、身体が引き締まっているなとは思っていたんだけど。


そうだったんだ…。


『すず。友達なのに知らなかったの?』


「うん…。だって、本人もそんな話しないから…」


『じゃあ今は彼女、陸上やってないんだねー』


「うん。やってないはずだよ」


『ふぅん…。そんなもんなんだねー』
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