凪とスウェル
そうして迎えた月曜日。


あたしはいつものように7:10発のフェリーを待っていた。


水際から聴こえるザブンザブンという水音にボーッと耳を傾けていたら、あたしの横に一台の自転車が停まった。


やけに大きな靴。


誰?と思って見上げると。


「よう」


「や、八神!」


な、なななんで八神がここに?


「なんだよ。そんなに驚かなくても」


顔をしかめる八神。


「い、いやあの、だって。

いつもより早いからさ」


「あぁ、今朝は早起きしたから」


「へぇ…」


そんな日もあるんだ。


てっきり次の便で行くことが当然なんだと思ってたな。
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