〜片想い〜

3.

「ねぇ、奈々華。話って？」
あぁ。そのことか。
「話すね。まぁ、適当に座って？」
はぁ。話すか。
「うん。どうしたの？」
よし。
「あのね、私の親、離婚してるの。私が四年の時に。」
「うん。」
「それで、離婚の前は、両親が毎日の様に喧嘩。殴り合いの時とか、モノが飛んだ時もあったわ。」
うん。そんな時代もあったね。
「えー。そーなんだ。離婚して、この家建てたの？」

「うん。そうだよ。それで、ある日、お皿を投げ合いしてて、たまたまその喧嘩を見てたの。そしたら…お父さんが、私のほうに、『見てんじゃねーよ。』って言って、お皿を投げてきたの。それが当たって、お皿が割れて、一生残る傷が足に出来たってわけ。」

はぁ。初めて全部話せた。
なんか…スッキリした！
「奈々華にそんなことがあったんだね？
辛かったよね…大丈夫なの？」
美緒…ありがとう。大丈夫だよ。
「今は、もう大丈夫だよ！」