郷愁的な夢
隣の夕太
私の名前は風菜。

親が野原に生きる綺麗に花開くために頑張る青い葉をイメージして付けた名前なんだって。

高校に通い始めて、私は受験も控えている。

夏休みの間だけ、実家に帰ってくる。

久々の実家に、久々の自分の部屋。

思い出されるのはここで過ごした昔のこと。

ついつい窓辺に座って、話かけてしまう。

その窓の向こうにはもう一枚の窓がある。

今はカーテンが締まっているけれど、昔はいつも空いていた。

私の幼馴染の夕太がいたから。
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