@からはじまる。
「じゃあ、気を付けてね。ふみね。」

バイクから降りて、ヘルメットを外した。

「あの、さっきのあいつって…」

やっぱり気になってしまった。

「あやねだよ。平松 彩音。廉の元彼」

平松 彩音

聞いたことないな。

「廉を裏切って、逃げたヤツ。あいつは、俺に会うために、廉と付き合った。名前は同じでも性格は反対。最悪なヤツだよ」

「裕紀さんは、彩音さんと会ってどうしたんですか?」

「告白されたよ。昔から見てたって。勿論振ったよ。廉とは、戦友だからね。
以外と仲良かったよ。だから、廉を傷つけることはしないわよ。
でも、キスされた。そこを廉に見られたんだ。廉は、きずついた顔をしていた。」

彩音さんは、裕紀さんに告白するために、って、あれ?

「あ!でも、さっき、私のことあやねって」

初めて会った時、裕紀さんは間違えてた。

「わざとだよ。わざと。ふみねがどんな反応するか見たかったから。ごめんね、ふみね」

本当に申し訳なさそうに頭を下げた。

「別にいいんです。廉が私と付き合った理由がわかった気がしたから。」

廉が告白してきた、理由。私が『あやね』だからだ。彩音さんを忘れられないか、復讐をするために。

「廉は、そんなヤツじゃないよ。廉は、ふみねを見てるはずだよ。」

< 18 / 28 >

この作品をシェア

pagetop